この家の4度目の人生を新たな家族と共に
平成23年
古民家移築富山の古民家が縁あって遠く離れた岐阜県で蘇りました。
下には神秘的な板取川が流れる絶景の場所です。
この家は富山黒部入善の築200年以上の家で 一家を銀行が譲り受け銀行として使用、その後一般の民家に戻り 90年、そして今回で4度目の移築となりました。
移築前
梁の間3.5K×3Kで 黒光りするナラの鉄砲梁は見事で 力強さを表しています。
4面をケヤキの差し鴨居(5.4M×50㎝×18㎝)、欅の柱は漆塗りで24㎝角が11本入っています。
増築部分は新材を使用しすべて大工の手刻みで長ほぞ使用の伝統構法です。
使用出来る古材は床板や棚などにすべて使用しました。建具も調整し使用しました。
完成
1階は居間を中心に和室12.5帖に間口1.5Kの大きな床の間を作り、その反対側に水廻り。
南側には 川、山が見られるように大きな窓ガラスを作り、浴槽ではお風呂につかりながら山を眺められるように設計。
また居間の大きなガラス窓の上に欄間を設けました。
居間の天井は元々の漆天井のように仕上げました。
壁は鴨居下は漆喰、その上は中塗り土とし、全体を柔らかいイメージに仕上げました。
長い年月を大切に受け継がれてきたこの家はこれからも100年、200年と受け継がれていくことを願っています。